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アメリカ人と銃…密接な関係の背景

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    takeshin44
  • 29 de out. de 2017
  • 5 min de leitura

米国人と銃の関係は、アメリカという国の成長と密接な関係がある。

最近、ネバダ(Nevada)州ラスベガス(Las Vegas)で起きた58人が犠牲となった事件は、アメリカ史上最悪の銃乱射事件。みんなの記憶に新しい。そして、衝撃を与えた。

 アメリカは、独立戦争で生まれた。この革命は多くの流血を見た。それに続き、奴隷と貿易を主題にした南北戦争、先住民の大量殺りく、そして混沌とした西部開拓時代。たくさんのヨーロッパ移民を受け入れた。杭を立てたらそこは、君のもの…そんなオクラホマ州の開拓に情熱をささげる移民の人たちを集結させた。むろん、腕っぷしの強いものが支配する弱肉強食の時代…そんなとき、銃は大きな役割を担ってきたのである。

米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のアダム・ウィンクラー(Adam Winkler)教授(憲法学)は

「アメリカが、専制政治に反対し戦う武装革命の建国を理想化している

                         という事実に拠るところもある」

「国民のアイデンティティーが、銃文化に、深く結びついている」

A.J.サマセット(A.J.Somerset)氏は、

「銃は国家の神話の中で、大体において中心を占めている」

「独立戦争から発生するすべての神話は、ライフルを前面に、

 そして、中心に位置づけている」

サマセット氏自身、カナダ軍の元兵士で銃所有者である。

 銃の歴史から見てみると…

銃がアメリカのシンボルとなったのは1775~1783年。独立戦争から数十年経ってからである。

銃火器が急速に改良されたのが、19世紀半ば。このとき、連続して発砲できるコルト回転式拳銃や後装式のライフルが登場、そして、ウィンチェスターライフルへと続いたのである。

銃が改良されたのは、西部開拓時代。

実は、銃とアメリカの関係が神話化する起点となったのは、このときなのである。

開拓精神を力づける、外敵から身を守る…それがアメリカを開拓したパイオニアたちのスピリットを守り続けたのである。別な言い方をすれば…

アメリカの発展を支えてくれたのが奇しくも銃だったのである。

 アメリカには3億丁以上の銃がある。アメリカの人口を上回る数字である。そして、興味深い数値は、アメリカで起きる銃火器による死者は年間約3万人。その3分の2は、自殺。

 2017年6月現在、世論調査機関ピュー・ リサーチ・センター(Pew Research Center)は、米国では10人中4人が銃を持つ家庭に住んでいるという調査結果を発表した。

その理由について、銃所有者の67%が自衛のためと回答した。

・自衛のためには銃が必要?

 アメリカ人の大半が銃の所有について、合衆国憲法修正第2条にうたわれている基本的権利を根拠にしている。

「規律ある民兵は自由な国家の安全保障にとって必要であるため、国民が武器を保持する権利は侵してはならない」

 1960年代末からの犯罪件数が増加に伴い、恐怖心を抱いたアメリカ人の大半は、銃を所有することを正当な理由として受け止めたのである。そのころ、時を同じくして、ハリウッド(Hollywood)の西部劇とテレビ番組は、カウボーイの銃文化を美化していた。意図的にそうなったのかわからないが、時代背景が社会の行方を方向付けてしまったのかもしれない。

 「自衛のためには銃が必要」という考えは、銃所有の権利擁護団体、全米ライフル協会(National Rifle Association、NRA)の存在が大きな役割を担ったと、ウィンクラー氏は指摘していた。

「自衛は独立独歩の自らの足で立つ人間がすること」──

つまり、

「自分自身と自分の家族を守り、何者に対してもひるむことはない」

とウィンクラー氏は付け加えた。つまり、自衛のためなら、相手から身を守るために銃がなければいけないという論理が多くのアメリカ人に受け入られているという。

ここまで書いて、私は、日本の隣の国、北朝鮮問題を思い出した。最近、衆院選があった。与党勝利に終わり、憲法改正が実現する一歩前進をしたとみんな、喜んでいる。

銃の規制、自衛隊の動向…規模が違うだけで、論理的には同じことである。

自衛のためなら、何者に対してもひるむことはない…

本当に、こういう考え方でいいのだろうか。私は、常に思う。

・アイデンティティー

 銃所有の権利とその規制について、意見が二分する。ピュー・ リサーチ・センターの調査によれば、銃を所有しているのは…

共和党支持者44%

民主党支持者20%

 ノースフロリダ大学(University of North Florida)のデービッド・カートライト(David Courtwright)教授(歴史学)は、銃の所有が悪者からの自衛目的にとどまらず、アイデンティティーの問題にも発展していると指摘する。

 A.J.サマセット氏も

「銃は自由を象徴する。つまり…

 自由を愛し責任あるアメリカ市民であるというアイデンティティーを表現するもの」

「その象徴を手放すには極めて大きな抵抗がある」

問題は、複雑だ。自由を獲得するためには、邪魔者は消せ…そんな論理なのだろうか。

私が、「自由はありますか」と生徒に質問したときかえってきた答えは、

100%の人が、「ありません」だった。私がびっくりしたのをよく覚えている。そこで、私は、「自由」について、こう説明する。

「自由というのは、他人の自由が始まるところで自分の自由が終わるんだ」

自分の自由が相手の自由を侵しはじめたとき、それを「公共の自由を侵してはならない」と表現する。簡単に言えば、

「わがまま≠自由」

この公式の意味が分かったとき、アメリカの銃社会は終わり、お隣北朝鮮をけん制するかのように憲法改正を実施しようとしている与党の思惑は、平和への道を歩むようになるかもしれないと思った。

ご意見・ご要望は、私の目安箱まで

 
 
 

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