Shinichi Takeda
ミスター NO の 部屋
第001話 はじまり
わたしの名前は海野 月。読み方は、うんの つき。だいじょうぶ?読める?
わたしの居候している部屋の名前はミスターNO。
だれも、彼のことは知らないわ。
家主だけだから、知っても仕方ないじゃない。
全部を知るってことがいいことなんて思ってる人…最低。
だいたい、わたしの自己紹介をどうして、こんなところに書かなきゃいけないの?
っておもいながら、いま、書いてるし。
わたしはね、この小説を書いている人がつくったアバタ-なのよ。
自己紹介のところにあるじゃない。
そのサイトの右下にある女の子。
ここに書くより、見たほうが早いわよ。
書いたのを読んで連想するよりずっと早いじゃない。
百聞は一見にしかずっていうじゃない。
かわいい格好してるでしょ。赤い服きちゃってさ、靴も赤。
目をパッチパッチしてるんだけど…
口もパックパックしてるんだけど…
ただそれだけ。
わたしの頭にはさ、吹き出しがランダムにだされて、
そこに…これ、書いてる人が、メッセージを書いてるってわけ。
ちょっと、見てると、面白いんだけどさ、ずっとみてたら飽きちゃうじゃない。
話、もどるんだけど…
かっわいい格好してるんだけどさ、着せかえてくれないし、
くつなんて、ずーと、おんなじのじゃない。
すこし、変えてくれたらいいのに…
乙女ごころを考えてくれたっていいと思うんだけど、ね。
そう、思わない?
思うでしょ、思うわよ…みんな。わたしの友達もみーんな、いってるし。
というわけで、ね、わたしの格好、もう、見ちゃったでしょ。もう、ここら辺で、
読むのをやめて、紹介のところのURLのリンク先を見てるのわかっちゃうんだから…
みんな、やることおんなじね。
そうそう、わたしの性格、書くの忘れてたじゃない。
わたしの性格、ここまで読んだら、もうわかるでしょ。
空気よんで!小説、読まなくていいから。
ということで…
今日から、わたしの小説っていうより、ひとり言を書き散らかすわ。
もう、今日は、やめとくわ。
気が乗らないし。
いいかしら、終わっても。
じゃ、楽しみにしていてね。
(つづく)